そこは夢と希望に満ち溢れた世界。

夢は眩い光を煌かせながら宙を舞い、人々は希望に胸を躍らせならがら天を仰ぎ歓喜に笑う。

その世界はファンタージェン。

人々の心のオアシス。


しかし、その世界で夢を奪われた者は、どうやって生きていけばいいのであろう。

夢見ぬ事を、この世界は許さない。

新たな夢を見つけるのか。

他者の夢を喰らうのもいいだろう。

そのどちらも出来ない者は・・・ただただ闇の深遠に消えるのみ。


この世界には消える方法も用意されている。




作業用大型機器から爪楊枝の制作まで、海外を合わせても数十のビルを持つ、巨大複合企業“帝国創世新社”。

その本社警備部に在籍していた斉藤剛史は、突如“ファンタージェン部門”への出向を言い渡される。

コンピューター制御の最新設備を導入した、夢と冒険のハイテクテーマパーク“ファンタージェン”。

そこでの警備は普通の警備ではなく、テーマパーク内を騎士のコスプレをして行うものであった。

慣れない格好に戸惑いながらも、可愛い女性キャスト達に囲まれた職場を楽しむ斉藤。




だがそんな折。
同僚であるカストーディアルキャスト(清掃員)が、施設の誤作動により事故死する。

その後、送り付けられてきた1通の殺人予告とも取れる謎のメッセージ。


深い眠りの墓所から私は目覚めさまよう。
神との絆を断ち切るため、
失われた花婿を再び愛するため、
その心臓にたぎる鮮血を飲み干すために。




湧き上がる疑心と、広がる噂。

パークの管理システム“MAOS”を作り上げ、パーク完成目前にして失踪した天才設計技師、草加部総一郎の仕業なのか?

徘徊する白い影。
それは過去、パーク内で自殺を遂げた少女の怨念か?




そして一切の手がかりもないまま、第2の犠牲者が・・・。
警告とばかりにMAOSにより崩壊するアトラクション。
人々の安全を守るはずであるMAOSが絡み頻発する事故。

犠牲者は2人では終わらない。
パーク全域を管理するMAOSは完全に乗っ取られ、ファンタージェン全域を狩猟場とした殺人ゲームが始まった。


誰が?

何のために?

斉藤は次々と発生する殺人を阻止し、ファンタージェンの裏に隠された謎を究明できるのか?